音故知新 on-ko-chi-shin

TAKAHIRO KONASHI official blog

楽器たちを労ろうとする心

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明けましておめでとうございます。今年も微力ながら、このブログが少しでも世の中の誰かのお役に立てるよう、微速前進してまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

さて、音楽室に置いてある楽器は、そのまま野ざらしで保管しておくと、日があたったりして楽器に影響を与えるだけでなく、必ず子供達の目につくものです。いたずらっ子は特に楽器には触って音を出したくなるもの。それを防ぐ究極かつ一番簡単な防止法は「カバーをして楽器の打面を見えなくすること」です。これをするとよっぽどのことがない限り、音が出ることがなくなります。
 私はこれを着任当初、楽器の音が出ず、授業の妨げになるような余計な音を出さないための工夫として始めました。授業規律が定着していない状況では、うっかりカバーをしていないと、授業中でも歩き出して触ろうとする子さえいたのです。子供達に「何でカバーをしているの?」と聞かれると、その答えとして「楽器を休ませてあげているんだよ」と答えていました。そんな答えが6年たった今では子供達の間にすっかり定着し、子供達が自らカバーをかけてあげるまでになりました。低学年のうちから、先生は楽器をとても大切にしている、だから演奏した後に、まるでお布団をかけてあげるかのように楽器たちを休ませているんだ、ということを話しかけていくうちに、自然と楽器に触ったり、むやみな音を出したりする子がいなくなってきたように感じます。美しい音色を奏でる楽器への憧れや労りの心、そういう優しい心を持った子供達が育ってきたことを、今、音楽に携わる教師として、とてもうれしく感じています。

↓子ども達の譜面台の置き方もこの通り。「何と芸術的!」と褒めちぎります。

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これには驚き。AnkerのBluetoothポケットサイズポータブルスピーカー

機械好きが講じていろいろなガジェットを購入していますが、購入の決め手として一貫しているのはシンプルで小さく、作り手のこだわりが感じられるものであること。一つのカバンに仕事で使うすべてのものが収まっているのが究極の目的なのですが、そんな私を唸らせた一品を紹介します。Anker(アンカー)というメーカーで出しているBluetooth対応のポケットサイズポータブルスピーカー、A7910です。

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BOSEのSoundLinkMiniは最高!でも…

それまでは、BOSE(ボーズ)という音響機器メーカーのBluetoothスピーカー「Sound Link Mini」を愛用していました。このボーズのスピーカーは小型で持ち運びができるのにとにかく音がいいのです。購入した当時は実売価格で2万5千円ぐらいしたのですが、あまりの感動に衝動買いしてしました。今でもこれ以上のポータブルスピーカーはない、と思っていて、自宅で愛用しているのですが、如何せん欠点を上げるとすれば、値段がお高いことと、持ち運ぶにはそれでもまだ重い、ということ…。ずっしりとした質感で、それが音質に貢献しているのですが、毎日持ち歩くレベルではないのです。欲はつきないもので、カバンにいつも忍ばせ、必要なときにある程度の音量、音質でPCやiPhone等の音量を拡声してくれる、そんなスピーカーを探していました。
↓以前買ったボーズのスピーカー。小さいのにいい音出しますよ!

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安かろう、悪かろう…ではなかった。

そんなことで見つけたのが、今回ご紹介するAnkerのBluetooth対応のポケットサイズポータブルスピーカー。1辺が4センチ程度のサイコロ型、90グラムと、本当に小さくて軽いのです。しかもお値段は¥1,999。最初見つけた時は、こういうものは安かろう、悪かろうの製品が多いと高をくくっていたのですが、アマゾンさんのレビューが星4.5で120レビューもあるので、思い切って買ってみました。
Ankerというメーカーの製品は、前にも買ったことがあるのですが、製品の作りがとても丁寧で、外箱までしっかりとしたこだわりが感じられます。アマゾン等、インターネットでの販売が中心の会社ですが、このメーカーは信頼が持てます。

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さて、実際箱を開けて感じた印象は「ち、小さい…」でした。こんなので、果たして音が出るんか、と思ったのですが、Bluetoothを接続して、音を鳴らしてみてびっくり。非常に良い音、とまではいかないものの、このボディからこんなに音が出るのかい、というほどの音量が出ています。(夜の静けさの中では、近所迷惑では、と感じられるほどの大きさでした。)その後学校の音楽室で試してみたのですが、さすがに大音量というわけではないものの、十分音楽室中に響き渡るような音量でした。音質ですが、この大きさのボディではどうしても低音は出ません。何千円、何万円とするものとの違いはここでしょう。ジャンルで言うと、元々録音レベルの低いクラシックはあまりいい音が出ません。どちらかと言うと、ボーカルやソロ楽器といった、録音レベルが高いもの向けのように感じます。特にボーカルの音色は良いですね。(これでいて、音量が最大でも音が割れないのだから、大したものです。)

付属品がこれだけ付いてこの値段は買い!

 しかも、このスピーカーのすごいところは、Bluetoothだけではなく、通常のコードを使った接続もできる、NFCも使える(Apple使いには関係ありませんが…)ということです。本体とともに、接続コードを含め、以下の様なものが入っていました。ポーチも可愛らしいです。

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 これが何千円もするのでしたら、考えものですが、¥1,999だったら一つ持っていてもいいのかな、という代物です。とはいっても、¥1,999はアマゾンでのタイムセール価格。通常は¥2,499なので、ご興味のある方はお早めにどうぞ〜!!

 

↓こっちは前に買ったボーズのスピーカー。今は最新型にかわっています。

クリスマス音楽室。

私は、子どもたちにとって学校の音楽室は学ぶ場所であると同時に「憩う」場所でなければならない、と考えています。それは、心から音楽を表現したり、楽しんだりするためには心の緊張がほぐれるような空間が不可欠である、と思うからです。可愛い人形が出迎えてくれたり、季節感のある飾りがあったりして、音楽室に入った瞬間に子どもたちがニコッと微笑む、そんな音楽室を目指していきたいものです。…というわけで、クリスマス向けに音楽室をデコレーションしてみました。(といっても、ツリーを飾ってテレビの壁紙を変えただけですが…。)

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↓PCの壁紙を変えるだけで、子供達のきらきらした目が見れます。ぜひお試しを!

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↓唐揚げフィギュア付き(!)クリスマスツリー

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Apple Watch…さて、どう育つか。

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AppleがAppleWatchという未知の可能性のモノを出して半年が経ちました。気がつけば自分の腕に着いており(汗)…。

iPhoneの時もそうでした。「これでいったい何ができるの?」「まだまだ製品としてこなれていないよ」「きっと買わないね」なんて言っておいて、発売日を過ぎ、気がついたら自分の携帯電話がiPhoneになってました…。

そもそもAppleWatchのようないわゆる「ウェアラブル端末」は今までもありました。しかし、一部の精通した方々がその存在を知っているだけで、一般の方にはあまり知られていませんでした。…で、ここがAppleのすごいところなのですが、そのブランド力を背景にあっという間にその存在を世界に知らせしめ、(性能は他社製とほとんど変わらないぐらいなのに)パイオニアのごとく振る舞う…他社製品もすべてをAppleWatchにしてしまうのです。(これがAppleの嫌いなところだ、という人もいるようですが…)

それで半年間着けてみての今のところの感想ですが、良い所、まだの所を、小学校教師が使う、という観点も交えながらまとめてみました。

<良い所>

  • 手首であらゆる情報が収集できる。(時刻、天気、メール、予定、やること、ニュース等)
  • 自分の健康管理に役立つ情報が集まる。(歩数、消費カロリー、階段を登った階数、心拍数等)
  • 移動する時に便利(ナビゲート機能、乗り換えの際に次の電車は後何分後出発、なんてことを知らせてくれる)
  • (まだ完璧ではないが)授業の時間配分などを設定して通知してもらえそう

<まだの所>

  • バッテリーが持って2日間(これは時計として考えるとあり得ない)
  • サイズが大きいのは視認性のためやむなしとして、厚さが太い。
  • 値段が高い。(実際はそんなでもないのだが、円高の影響をモロに受けている)
  • 対応アプリがまだ少ない。
  • 子供達の目に止まりやすく、着けていると目がそっちへ行ってしまう。

…と言ったところでしょうか。はっきり言って、教育現場での活用については未だに未知数です。まだ発売されたばかりで、これからどんどん性能が良くなっていったり、面白いアプリが開発させていくのだと思いますが、今はまだ使えなくても、製品がだんだん育っていく…そんなワクワク感があります。AppleWatchの面白い活用方法や役立つ機能、アプリを見つけたら、紹介していきたいと思います。

 

「どこでも音楽室」の作り方

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子どもたちがおうちで歌やリコーダーなどを練習する時、伴奏の音源があったほうがいいですよね。でも、全員にCDを配るのは大変だし…。そこで、学校で配布する楽譜にYouTubeへのリンクをはったQRコードをつけ、おうちのお父さん、お母さんがもっているであろう「スマートフォン」などのQRコード読み取り機能を使い、自宅をはじめどこでも教師の演奏を聴きながら練習できる「どこでも音楽室」のシステムを考えてみました。

<必要なもの>

YouTube(Google)のアカウント、ボイスレコーダー、パソコン、音声と合成する画像(フリー素材等…※無くてもできます)

<下準備>

Googleのアカウントを取り、YouTubeにログインできるようにする(YouTubeGoogleの子会社です)

<さあ、やってみよう>

⑴自分の演奏をボイスレコーダー等で録音する。(形式:Mp3)

 

⑵音源をパソコンに保存し、いらない部分をAudacityなどの音声加工ソフトで編集する。(必要に応じて)

 

⑶インターネット・エクスプローラー等のブラウザで次のサイトにアクセスし、YouTubeへ載せるためのタイトルをつけ、用意した音声ファイルと、画像ファイルをアップロードする。(要YouTubeアカウント)※後の調べで画像は無くてもできることがわかりました!)

  

 「tunes to tube」 http://www.tunestotube.com

 

⑷インターネット・エクスプローラー等のブラウザでYouTubeを開き、「マイチャンネル」で曲がアップロードされているかを確認。曲のページを開き聴けるかをチェックする。

 ①「動画の管理」からアップした曲を選び、「編集」タブの「情報と設定」の項目で公開方法を「限定公開」にする。

 ②ブラウザのアドレスタブから、曲のページのアドレスをコピーする。

 

⑸インターネット・エクスプローラー等のブラウザでQR作成ページにアクセス。

 

 「QRのススメ」 http://qr.quel.jp

 

 ①画面中央の「さっそく作る」をクリック

 ②QRコードでURL(http://〜)の項目の「作る」をクリック。

 ③先ほどYouTubeにアップした曲のアドレスを「URL」の項目にコピーし、「OK」を押す。

 ④できたQRコードをパソコンに保存する。(画像ファイルとして保存されます。)

 

⑹パソコンに保存したQRコードの画像を楽譜に貼り付ければ、出来上がり。

 

<くれぐれも気をつけて>

YouTubeJASRAC日本音楽著作権協会)と許諾契約を結んでおり、自分で演奏したり、パソコンの楽譜ソフトなどで作ったりした音源についてのみYouTubeにアップロードすることが許されています。買ってきたCDやインターネット上の音源をアップすることは著作権法違反になりますので、気をつけましょう。

デジタル機器でスケジュール管理

みなさんはスケジュールを何で管理していますか?私は数年前から、現在〜未来の予定についてはすべて(授業計画も含め)デジタル機器で管理するようになりました。アナログな手帳も味わい深いのですが、ただ単純に、せっかくスマートフォンタブレットを持っているのにこの便利な機能を使わない手はない、と思うからです。まあ、正直めんどくさがり屋なんですね、たぶん。
では、どのように予定を管理しているかですが、まずは私がパソコンで記録しているカレンダーを御覧ください。

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このカレンダーはMacのカレンダーアプリ「BusyCal」で表示させている、週の予定表です。ご覧になれば分かりますが、自分の行動区分(校内、校外、授業、クラブ、家族、自分…)ごとに色分けして予定を表示させています。この色分けを行うことによって、日々自分が何の目的のために、どう行動すべきかが把握しやすくなっています。
(※ぼかしているところは、授業の題材名や学校名、家族の名前が入っているところです。)
 
校内(紫色)   …校内で行われるイベントで教科や部活動以外のもの
校外(オレンジ色)…校外で行われるイベントで、出張をする(予定のある)もの
音楽科(青色)  …校内で行われる音楽科全体に関わるイベント
授業(空色)   …授業の計画
クラブ(緑色)  …校内で行われる部活動のイベント
家族(ピンク)  …家族全体に関わるイベント(旅行、息子たちの参観日…等)
自分(肌色)   …自分の趣味や飲み会など個人的なイベント
神職(茶色)   …神社のイベント
その他(ねずみ色)…雑誌の発売日やパソコンの購入記録など
 
また、右側には、今後しなければならない、様々なタスク(=やること)が表示されており、これもすべての端末で同期されており、「完了」のチェックを入れると、各端末から自動的に消えます。
 
この予定表は、自宅のMac以外にApple社のiCloud(アイ・クラウド)というクラウドサービスによって、所有するすべてのパソコン、タブレットスマートフォンで同期されており、どの端末からもいつでも確認することができます。(無料!)ちなみにこのような同期は何もApple社のiCloudでなくても、Googleのカレンダーでも同じようなことができます。
 

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ちなみにiPhoneで表示させるとこんなかんじです↓(使用アプリ:さいすけ)
 

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このスケジュール管理の良い所は…
 
①予定の修正やコピー&ペーストによるイベントの複製が簡単にできること。
②通知機能によって、予定ややることリストの時間を音やメールなどで知らせてくれること。
③週だけでなく、日や月や年という様々な区切りで予定を俯瞰できること。
 
…などが挙げられます。逆に私が考える中での、このカレンダーのマイナス点は、
 
①手帳のようなハンドメイドの温かさがない。
クラウドを噛ませるので、仕事上の個人情報は記載できない。
③手帳のような一覧性はないので、何か思い出すためにさっと予定を見つけることができない
 
…などが挙げられると思います。まあ、自分が使っている範囲では、後半のことは、あまり苦に感じたことがないので、この方法をとっています。デジタル機器でスケジュール管理、いかがでしょうか?
 
 

伊勢神宮参拝記

少し前のことですが、昨年11月に伊勢神宮に行ったことを書き留めておきます。

私は3年前の2012年に神職の資格を取ったのですが、お恥ずかしながら今まで神宮(=三重県伊勢市にある伊勢神宮のこと)に行ったことがありませんでした。日本の神々の頂点に君臨し、天皇家の祖先とされる天照大御神を祀ったこの神宮は、我々神道に関わるものとしては聖地中の聖地であり、近いうちに必ず訪れようと思っていました。奇しくも、一昨年は20年に一度行われる「式年遷宮」と呼ばれる、神様のお住まいの建物を総取っ替えするお祭りがあり、行かなければと思っていたのですが、機会を逃してしまっておりました。今回ようやく念願かなって、「お伊勢参り」をすることができました。

1日目 二見浦〜外宮

今回は古来より行われてきた、伊勢神宮に参拝する際の正式なルートをできるだけ辿ることにしました。

まずはじめに伊勢市内から鉄道で約15分のところにある、二見浦という海岸で、禊をしました(本来は海に入るのですが、さすがに…というわけで海水で手を洗ってきました。↓

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JR伊勢市駅に到着。最近建てなおされたモダンな建物です。↓

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神宮をお参りする際に必ず守らなければならないのは、2つあるお宮のうち、「外宮」から「内宮」の順にお参りすること。先ず1日目は食の神、豊受大神をお祀りする外宮から参拝。気を引き締めてお参りします。外宮の正宮(しょうぐう…神様のお住まい)では、一般の参拝客が入ることができない前庭に案内され、正式参拝をしました。ピーンと張り詰めた空気の中で緊張しました…。↓

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ここが一昨年まで正宮があった場所。20年に一度建物を立て替えるのですが、場所ごと移動するため神様に不便な思いをさせることがありません。↓

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途中三ツ石と呼ばれる石の周りでおばちゃんたちが手をかざしていました。パワースポットらしいです…。↓

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外宮に来て、聞いてはいたもののやはり驚いたのは、神宮自体が大きな「森」であるということです。正宮の建物自体は、決してきらびやかなものとは言えません。むしろ質素で、「えっ?これが日本の神社の頂点に立つ神様の住む建物?」と思ってしまう程です。神宮に来て、日本人が自然そのものを神ととらえ、畏敬の念を持って暮らしてきたかがよくわかりました。

<せっかくなので…>

伊勢まで来たのですもの、ここでしか食べられないものを食べなきゃ…というわけでいろいろ探した結果、な何と、伊勢には有名なB級グルメ「からあげ丼」なるものがあるとのこと。行って食べてきました。伊勢市駅からほど近い、近鉄宇治山田駅のそばにある、その名もまんぷく食堂さんです。↓

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親子丼の唐揚げバージョン、みたいな感じ。う、美味い…。

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