音故知新 on-ko-chi-shin

TAKAHIRO KONASHI official blog

すべての景色を記録する。リコー・THETA(シータ)レビュー

ノートパソコンやスマートフォンは、様々なメディア(音楽、文書、画像、映像…)をいつでも持ち歩ける手軽さをもたらしてくれました。そして、スキャナーとクラウドサービスのevernoteエバーノート)は、紙の書類でもパソコンやスマートフォンでいつでも見ることを可能にしてくれました。そして次は…目に入った風景のすべてを記録しておきたい…そんなさらなる欲張りの願いを叶えてくれるアイテムをご紹介します。
 

360度を記録するカメラ、リコー・THETA(シータ)S

f:id:koppaman:20160816090504j:image

このカメラは何とも不思議な形をしています。前と後ろにレンズが1つずつ。ファインダーなどはなく、ただシャッターボタンが前面に配置されているだけで、何ともシンプルです。さて、このカメラで撮影すると、こんな絵が撮れます。
(画像を指(マウス)でタッチ(クリック)しながらグリグリすると見たい方向に動きます)
↓先日訪れた神津島の海岸 
Post from RICOH THETA. - Spherical Image - RICOH THETA
 
前後それぞれのレンズは「魚眼レンズ」という種類のレンズで、それが前後にあることで、360°すべての方向を一度に1つのファイルに記録してしまおうというのです。何と欲張りなカメラ!!
このカメラは、その場のあらゆる方向を一度に画像、もしくは映像として保存できます。そして、iPhoneなどのスマートフォンやパソコンの専用ソフトを使い、それらを指やマウス等を使って、グリグリと回して見ることができます。また、クラウドサービスのTHETA360というサイトに画像や映像をアップロードすると、このブログのようにインターネットを通して仲間と画像や映像を共有できます。そして、アプリから最近VRに対応したYouTubeに直接投稿することも可能です。
 

利用の可能性は無限大。

このカメラはあらゆるシーンでの活用が考えられます。すぐ思いつくのは、家族や友人との思い出を記録するということでしょう。一方向しか写らない通常のカメラと違って、あらゆる角度を見ることができると、その時の記憶をより鮮明に思い出すことができます。
こんな風に↓(RICOHのサンプルページより)
Birthday Party in Japan - Spherical Image - RICOH THETA
 
次に考えられるのが、ホールなどの建物の構造を記録する時に活用しようというものです。ホールなどのステージは、普通のカメラだとどうしても一部の様子しか記録することが出来ず、会場の雰囲気をうまく伝えることができません。しかしこのカメラを使うことで、まるでそのホールにいるかのように、臨場感たっぷりにすべての方向の様子を伝えることができるのです。実際に建築関係のお仕事をされている方で活用している人がたくさんいるようです。
↓音楽室を撮ってみました!!(少し拡大してグリグリしてみてください)
Post from RICOH THETA. - Spherical Image - RICOH THETA
 
そして、私の場合、最大の活用目的は風景を撮ること。思い出の場所の景色のすべてを記録しておきたい…その願いを叶えるべく、この夏出かける様々な場所の景色を、このカメラでおさめてきたいと思います。
↓田舎の夕暮れ
Post from RICOH THETA. - Spherical Image - RICOH THETA
 

 学校での活用シーンは?

これまた未知数ですが、注目すべきはこのカメラが「VRカメラ」とも呼ばれ、記録した画像、映像が、今年が世間に広まる元年だと言われている「VR(ヴァーチャルリアリティ)メガネ」に対応している、ということです。この「VRメガネ」というのは、このメガネを装着することによって、まるでその場所にいるように360°を見渡せるようになる、というものです。このVRメガネ、スマートフォンを装着してVRを作り出す簡易的なものなら、アマゾンなどですでに¥1,500程度から購入することができます。
VRメガネ

f:id:koppaman:20160816090502j:image

学校では、理科の星空の観察や、社会科で世界遺産などを実際にそこにいるような感覚で眺める、また、世界のどこかの小学校と360°見渡しながら交流、などということも可能となってくるでしょう。音楽では、音楽室にいながらオーケストラの指揮をしたり、演奏者となってプロと共演、などということもできると思います。
 

短所は…自分が映ること。

あえてこのカメラの短所をあげるとすれば、360度撮影できるがゆえに、撮影している自分が映ってしまうということでしょうか…。(意外と恥ずかしい)まぁこれは、三脚などでTHETAを固定し、スマートフォンをリモコンにして撮影すればいいことですが、面倒といえば面倒。持ち方などを工夫したり、「自撮り棒」を活用したりして、自分が映り込むのを最大限に小さくするほかありません。
 

未来を感じるカメラ

このカメラはハード、ソフトともに正直まだ開発途上な部分が多いです。しかしメーカー各社はこぞってこの手のVRカメラの開発を進めており、今後ますます開発、普及が進むでしょう。360度すべての風景を記録し、目の前にあらゆる風景を映し出す…こんなドラえもんの道具のような世界は、もう現実となりつつあります。今後このカメラを使用した実践ができたら、また報告したいと思います。
 

iPadProレビュー。音楽の授業に何をもたらすか②…活用アプリその1

iPadPro(12.9インチ…でかい方)を授業で活用し始めて4ヶ月。だいぶ授業での使い方が見えてきました。…というより、4月からは授業でのマスト・アイテムになっています。(先日の協調学習の授業でも大活躍しました。)このデカiPadをどのように音楽の授業で活かせるのか、使っているアプリを中心にご紹介します。
 

1.教材、楽譜提示

これには2通りの使い方があると思います。一つは教師がピアノ上や譜面台上で使う場合、そしてもう一つは、iPadの画面をテレビに転送し、児童に見せて活用する場合です。様々なアプリを検証してみたのですが、現段階では次の二つのアプリが使いやすいことがわかりました。
 

http://is1.mzstatic.com/image/thumb/Purple69/v4/c0/3f/59/c03f5994-3dc0-f6ac-1ee4-1d770fd8184c/source/60x60bb.jpg  GoodReader4  

f:id:koppaman:20160611144944j:plain f:id:koppaman:20160611144845j:plain

このアプリは、基本はPDFを表示させるアプリなのですが、あまりに高機能ゆえにiosのファイル管理アプリ、と評されるまでになりました。iPad内のファイルをパソコンのマイフォルダのような感覚で管理することができます。このアプリを選んだ最大のポイントは、①PDFへの書き込みができる。②iPadを横向きに置いた場合に2ページ同時に表示することができ、なおかつ、表紙を1ページで表示し、2枚目以降で2ページ同時表示ができる、という点です。他には、DropboxやOneDriveといったクラウドサービスとも容易に連携できるなどの利点もあります。操作がすべて「英語」であることと、PDFへのApplePencilでの書き込み精度があまり良くない、といった弱点もありますが、総合的には現状これが一番のようです。

 
GoodReader…私の活用法
・ピアノ上での教科書、楽譜の表示
・ピアノ上の教科書や楽譜を大型テレビに転送。ApplrPencilで楽譜などに書き込み
・書類、楽譜、映像ファイルの管理
GoodReader - PDF Reader, Annotator and File Manager

GoodReader - PDF Reader, Annotator and File Manager

  • Good.iWare
  • 仕事効率化
  • ¥600

  

http://is5.mzstatic.com/image/thumb/Purple20/v4/6b/d2/20/6bd22013-c1f4-4124-0c27-11c48a274f91/source/60x60bb.jpg GoodNotes

f:id:koppaman:20160611144737j:plain f:id:koppaman:20160122155514j:plain

 

このアプリは、PDFに注釈などの書き込みやメモを残すためのアプリです。現段階においては、ApplePencilとの相性はこのアプリが最高で、PDFへの書き心地は一番よいです。吹奏楽のフルスコアを約A4の大きさながらも表示・書き込みできるのは感動モノです。
 
GoodNotes…私の活用法
吹奏楽指導でのフルスコアの表示、書き込み。
・他から送られてきたPDFファイルの添削、修正
GoodNotes 4 - メモ&PDF

GoodNotes 4 - メモ&PDF

  • Time Base Technology Limited
  • 仕事効率化
  • ¥960

 

2.教務管理、児童の評価

 
http://is5.mzstatic.com/image/thumb/Purple20/v4/05/93/ae/0593ae91-1267-bd63-ed55-0f823645ec44/source/60x60bb.jpg  iDoceo

f:id:koppaman:20160601053905j:plain f:id:koppaman:20160611144230j:plain

今まで児童の評価を記録するいろいろなアプリを試してきましたが、2016年の現段階では「iDoceo」が最高のアプリです。使いきるのが大変なほど多機能で、日本での評価がまだないのには逆にびっくりです。簡単に言うと①日々の授業記録(録音・録画含む)、②座席表の作成、③座席表の状態での評価記録(ルーブリック評価も可能)、④児童名簿での累積された評価記録の管理・集計、⑤指名ルーレットの作成(!)などができます。このアプリが日本の教育現場に本格的に導入されたら、こういうアプリにウン十万円もの値段をつける日本の企業は壊滅するでしょう。何せ¥1,300ですから。唯一の欠点は英語版しかないところですが、辞書を引きながらでも使うに値するアプリです。このアプリを見つけた時、あまりの感動に何度も「へぇ!」を連発してしまいました。…というわけで、このアプリについては、改めて別に紹介します。

3.録音アプリ

 
http://is2.mzstatic.com/image/thumb/Purple20/v4/2d/80/dc/2d80dc9f-7c0a-db25-4d2f-5bc35d23ca9b/source/60x60bb.jpg  Audioholic ボイスレコーダー・オーディオツール
 
授業中、iDoceoで評価をつけながら録音できるアプリを探したのですが、たぶんこのアプリが最も使い勝手が良いです。良い点としては①最新iPadの目玉機能である、SplitView(アプリの2画面同時使用機能)に対応し、iDoceoを表示しながら使えること。②フォルダー機能があり、ファイルをクラスごとに分けることができ、任意のファイル名(3-1_160607など)を自動でつけられること。③録音のクオリティやファイル形式、録音レベルが調整できること、④Appleクラウドサービス(iCloud)に保存でき、他の端末(iPhone)などと完全に同期できること、が挙げられます。これもいいですよ!
Audioholic  ボイスレコーダーやオーディオツール

Audioholic ボイスレコーダーやオーディオツール

  • iDoceo Labs Ltd.
  • ユーティリティ
  • ¥240

 

まずは普段iPadProで常用しているアプリを挙げてみました。次回は、iPadProを用いるにあたり考えた音楽室のWi-Fi環境について語ってみたいと思います。

音楽科におけるアクティブ・ラーニングのあり方とは?

 

f:id:koppaman:20160606184006j:image

昨年度より、文部科学省国立教育政策研究所の「学習指導実践研究協力校」に指定され、年に数回、教科調査官である津田正之先生が勤務校にお越しになり、私の授業を見ていただいています。本年度も第1回目の授業が先日行われました。今回私が授業を行う上で考えたのが、音楽科における「アクティブ・ラーニング」とは何か、を探求していこうというものです。「音楽は活動そのものがアクティブ・ラーニングだ!」という声をよく聞くし、私も何となく曖昧にそう思っていたのですが、「では、具体的にどういう場面のことを指すの?」とか「普通の話し合い活動と何が違うの?」という問いには自分自身うまく答えられませんでした。中央教育審議会では次期学習指導要領の改定に向け、「論点整理」などでこのアクティブ・ラーニング(以下、AL)についての考え方がまとめられつつあり、主要教科ではもうすでに多くの検証授業が行われているのですが、音楽、特に小学校の音楽科においてのALの研究は全国的にまだされておらず、議論を深めるためにも、音楽科でも検証授業を行う必要がある、と感じたのです。
 今回取り上げたのは5年生の器楽。教材は「茶色の小びん」です。「茶色の小びん」は4年生の教材なのになぜ?と思われる方もいらっしゃると思いますが、4年生の教材を取り上げることで、曲の難易度を敢えて下げ、楽器の習熟を容易にすることで、音楽的な工夫をしやすくし、協働的な学習を活発にするねらいがあります。そして、今回はALの中で、特に注目されている「協調学習」について、音楽科で協調学習を行うためには、どのような工夫が必要か検証してみました。
 音楽科は実技教科ですので、その主たる活動は「音楽活動」でなければなりません。しかしながら、協調学習の手法をそのまま当てはめようとすると、どうしても言語活動が中心となり、多くの時間を割くことになってしまいます。そこで、音楽科で協調学習を実現するためには、どうしても協調学習を音楽活動と融合させた形にアレンジする必要がありました。
 授業を進める中で強く感じることは、協調学習では、教師が授業の見通しをしっかり持って周到な準備を行うことが求められる、ということです。(児童の主体性に丸投げ、ではダメということです。)現段階では、協調学習は高度な教授テクニックが求められるため、経験の浅い先生方でも取り組めるよう、これからさらに研究が進められ、汎用化される必要性を感じます。しかしながら、たった1度の授業の中でも明らかに児童の学びの深まりを実感することができるこの手法は、教師の努力が報われる実感が持てるものであるとも言えます。
 今後もさらにこの音楽科におけるALのあり方の研究を進めていきます。この研究を通し、微力ながら次の時代の音楽科教育を創造する一翼を担えればと考えています。音楽科におけるALについて、何か情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら、御連絡いただければ幸いです。

教育音楽小学版「教材料理法」連載始まりました

 

f:id:koppaman:20160502111241j:image

音楽之友社より、雑誌『教育音楽小学版』の連載記事「私の教材料理法」の1年生の部分の記事の執筆を依頼され、4月から連載を始めています。まだまだ実践が足りない中なので、何とか捻り出して書いている感じです。今まで単発で記事を描いたことはあるのですが、連載は初めてで、毎月あっという間に締め切りが来るのでヒヤヒヤしています…。ぜひお手にとってお読みいただき、ご批評いただければ嬉しいです。次回6月号は、例の「かたつむり」です(!)

iPadProレビュー。音楽の授業に何をもたらすか①

最大サイズのiPad購入!

 年末にとうとうiPadProを購入してしまいました。(人柱ここに極まれり…)タブレットの学校現場での積極的な活用が進んでいる昨今、私も今までiPadを普通のサイズ、そしてminiと使ってきたのですが、音楽の授業での最大の使用用途である「楽譜」の表示には今ひとつサイズが足りず、授業中に用いる使い方がありませんでした。(いろいろ試してはみたものの、最終的にノートパソコンの方が手っ取り早い、という結論に達していたのです。また、児童の使用に関しては、行政がまだ二の足を踏んでいて導入が進んでいない状態です。)
 しかし、このiPadProのサイズはA4よりも大きなサイズ。吹奏楽のフルスコアを表示させても、見開き2ページを表示してピアノの譜面台の上に置いても十分視認性に耐えうるものになりました。このデバイスが、どう授業に活用できるか、これから様々な切り口からじっくり考えてみたいと思います。まずは、本体のレビューから。

で、でかい。そして薄い…。

 初めてiPadProを見た時の印象は、「で、でかい…」というものでした。しかし、その薄さはiPhone6とほぼ変わらないもので、「これは折れたりしないのだろうか…」と本気で思うほどでした。重さは約750グラムで、今までのIPadに比べればズシッときますが、持っていて耐えられない重さではありませんでした。
 
↓本体と付属物。相変わらずシンプル。Lightningケーブルは長いものでした。

f:id:koppaman:20151220140630j:image

私は楽譜を広く見せるために白を選びました。容量は128GB。持っている音楽のライブラリやデータを入れることを考えるとこれくらい必要になります。また、学校内、特に音楽室内での使用が通常なので、Wi-Fiモデルを選びました。また、学校での使用が中心ということで、落下等の事故の場合に備えて、AppleCare+(Appleの純正拡大保証みたいなもの)に加入。これで2年間はとりあえず安心です。
しかし、さすがに素のままで使う勇気がないのでカバーを購入。こちらは取りあえずAmazonで一番安くて評価がいいものを選びました。これが結構良くて、純正品と違いが感じられません。
 
↓ApplePencil用にフォルダーをつけてみました。リンゴマークはファンの証?!

f:id:koppaman:20160202171538j:plain

 ↓iPadProでできる大きな特徴の一つに画面を半分に分けて違うアプリを表示できる、
「Spritview(スプリットビュー)」があります。これは便利!

f:id:koppaman:20160202171746j:plain

↓早速音楽室のピアノに置いてみました。

f:id:koppaman:20151221111537j:image

↓続いて吹奏楽の指導で使っている譜面台の上

f:id:koppaman:20160122155514j:image

実用に耐えうる画面サイズ

IPadProを横向きにおいての見開き表示では若干小さいかな、と思いますが、決して小さくて見えない大きさではありません。(ほぼA4の大きさです。)また縦置きでの1枚表示では、吹奏楽のスコアでも十分見ることができます。しかもピンチ・アウトで拡大表示ができるのは、紙の楽譜とは違うよさでもあります。
ただ、いずれにせよ2枚以上の楽譜を表示する場合、頻繁に譜めくりをする必要があるのは少々面倒くさいです。
楽譜をコピーしたり、製本したり、重たい楽譜をいくつも持ち歩いたりしなければならない紙の楽譜の弱点と、上のようなこの端末の弱点を天秤にかけると果たしてどちらが効率的なのでしょうか。

iPadProには必須の「ApplePencil」

f:id:koppaman:20151226204843j:plain

↑こちらは、大変品薄でわざわざ渋谷のAppleストアまで行って購入したiPadPro専用のAppleご謹製のスタイラスペン、その名も「ApplePencil」。本来は絵描き用らしいのですが、活用の可能性を考えて購入してみました。
 
このiPadProは今までのiPadとは違って、授業の中で活用するための大きな可能性を秘めていると感じます。次回は、IPadProを音楽の授業などで使う上で有効なアプリケーションについて検証してみたいと思います。
 
 
 

楽器たちを労ろうとする心

f:id:koppaman:20151214080943j:plain

明けましておめでとうございます。今年も微力ながら、このブログが少しでも世の中の誰かのお役に立てるよう、微速前進してまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

さて、音楽室に置いてある楽器は、そのまま野ざらしで保管しておくと、日があたったりして楽器に影響を与えるだけでなく、必ず子供達の目につくものです。いたずらっ子は特に楽器には触って音を出したくなるもの。それを防ぐ究極かつ一番簡単な防止法は「カバーをして楽器の打面を見えなくすること」です。これをするとよっぽどのことがない限り、音が出ることがなくなります。
 私はこれを着任当初、楽器の音が出ず、授業の妨げになるような余計な音を出さないための工夫として始めました。授業規律が定着していない状況では、うっかりカバーをしていないと、授業中でも歩き出して触ろうとする子さえいたのです。子供達に「何でカバーをしているの?」と聞かれると、その答えとして「楽器を休ませてあげているんだよ」と答えていました。そんな答えが6年たった今では子供達の間にすっかり定着し、子供達が自らカバーをかけてあげるまでになりました。低学年のうちから、先生は楽器をとても大切にしている、だから演奏した後に、まるでお布団をかけてあげるかのように楽器たちを休ませているんだ、ということを話しかけていくうちに、自然と楽器に触ったり、むやみな音を出したりする子がいなくなってきたように感じます。美しい音色を奏でる楽器への憧れや労りの心、そういう優しい心を持った子供達が育ってきたことを、今、音楽に携わる教師として、とてもうれしく感じています。

↓子ども達の譜面台の置き方もこの通り。「何と芸術的!」と褒めちぎります。

f:id:koppaman:20151214093309j:plain

これには驚き。AnkerのBluetoothポケットサイズポータブルスピーカー

機械好きが講じていろいろなガジェットを購入していますが、購入の決め手として一貫しているのはシンプルで小さく、作り手のこだわりが感じられるものであること。一つのカバンに仕事で使うすべてのものが収まっているのが究極の目的なのですが、そんな私を唸らせた一品を紹介します。Anker(アンカー)というメーカーで出しているBluetooth対応のポケットサイズポータブルスピーカー、A7910です。

f:id:koppaman:20151207215354j:plain

BOSEのSoundLinkMiniは最高!でも…

それまでは、BOSE(ボーズ)という音響機器メーカーのBluetoothスピーカー「Sound Link Mini」を愛用していました。このボーズのスピーカーは小型で持ち運びができるのにとにかく音がいいのです。購入した当時は実売価格で2万5千円ぐらいしたのですが、あまりの感動に衝動買いしてしました。今でもこれ以上のポータブルスピーカーはない、と思っていて、自宅で愛用しているのですが、如何せん欠点を上げるとすれば、値段がお高いことと、持ち運ぶにはそれでもまだ重い、ということ…。ずっしりとした質感で、それが音質に貢献しているのですが、毎日持ち歩くレベルではないのです。欲はつきないもので、カバンにいつも忍ばせ、必要なときにある程度の音量、音質でPCやiPhone等の音量を拡声してくれる、そんなスピーカーを探していました。
↓以前買ったボーズのスピーカー。小さいのにいい音出しますよ!

f:id:koppaman:20130825214130j:plain

安かろう、悪かろう…ではなかった。

そんなことで見つけたのが、今回ご紹介するAnkerのBluetooth対応のポケットサイズポータブルスピーカー。1辺が4センチ程度のサイコロ型、90グラムと、本当に小さくて軽いのです。しかもお値段は¥1,999。最初見つけた時は、こういうものは安かろう、悪かろうの製品が多いと高をくくっていたのですが、アマゾンさんのレビューが星4.5で120レビューもあるので、思い切って買ってみました。
Ankerというメーカーの製品は、前にも買ったことがあるのですが、製品の作りがとても丁寧で、外箱までしっかりとしたこだわりが感じられます。アマゾン等、インターネットでの販売が中心の会社ですが、このメーカーは信頼が持てます。

f:id:koppaman:20151207215345j:plain

さて、実際箱を開けて感じた印象は「ち、小さい…」でした。こんなので、果たして音が出るんか、と思ったのですが、Bluetoothを接続して、音を鳴らしてみてびっくり。非常に良い音、とまではいかないものの、このボディからこんなに音が出るのかい、というほどの音量が出ています。(夜の静けさの中では、近所迷惑では、と感じられるほどの大きさでした。)その後学校の音楽室で試してみたのですが、さすがに大音量というわけではないものの、十分音楽室中に響き渡るような音量でした。音質ですが、この大きさのボディではどうしても低音は出ません。何千円、何万円とするものとの違いはここでしょう。ジャンルで言うと、元々録音レベルの低いクラシックはあまりいい音が出ません。どちらかと言うと、ボーカルやソロ楽器といった、録音レベルが高いもの向けのように感じます。特にボーカルの音色は良いですね。(これでいて、音量が最大でも音が割れないのだから、大したものです。)

付属品がこれだけ付いてこの値段は買い!

 しかも、このスピーカーのすごいところは、Bluetoothだけではなく、通常のコードを使った接続もできる、NFCも使える(Apple使いには関係ありませんが…)ということです。本体とともに、接続コードを含め、以下の様なものが入っていました。ポーチも可愛らしいです。

f:id:koppaman:20151207215326j:plain

 これが何千円もするのでしたら、考えものですが、¥1,999だったら一つ持っていてもいいのかな、という代物です。とはいっても、¥1,999はアマゾンでのタイムセール価格。通常は¥2,499なので、ご興味のある方はお早めにどうぞ〜!!

 

↓こっちは前に買ったボーズのスピーカー。今は最新型にかわっています。