iPadPro(12.9インチ…でかい方)を授業で活用し始めて4ヶ月。だいぶ授業での使い方が見えてきました。…というより、4月からは授業でのマスト・アイテムになっています。(先日の協調学習の授業でも大活躍しました。)このデカ
iPadをどのように音楽の授業で活かせるのか、使っているアプリを中心にご紹介します。
1.教材、楽譜提示
これには2通りの使い方があると思います。一つは教師がピアノ上や譜面台上で使う場合、そしてもう一つは、
iPadの画面をテレビに転送し、児童に見せて活用する場合です。様々なアプリを検証してみたのですが、現段階では次の二つのアプリが使いやすいことがわかりました。
GoodReader4
このアプリは、基本はPDFを表示させるアプリなのですが、あまりに高機能ゆえにiosのファイル管理アプリ、と評されるまでになりました。iPad内のファイルをパソコンのマイフォルダのような感覚で管理することができます。このアプリを選んだ最大のポイントは、①PDFへの書き込みができる。②iPadを横向きに置いた場合に2ページ同時に表示することができ、なおかつ、表紙を1ページで表示し、2枚目以降で2ページ同時表示ができる、という点です。他には、DropboxやOneDriveといったクラウドサービスとも容易に連携できるなどの利点もあります。操作がすべて「英語」であることと、PDFへのApplePencilでの書き込み精度があまり良くない、といった弱点もありますが、総合的には現状これが一番のようです。
GoodReader…私の活用法
・ピアノ上での教科書、楽譜の表示
・ピアノ上の教科書や楽譜を大型テレビに転送。ApplrPencilで楽譜などに書き込み
・書類、楽譜、映像ファイルの管理
GoodNotes
このアプリは、PDFに注釈などの書き込みやメモを残すためのアプリです。現段階においては、ApplePencilとの相性はこのアプリが最高で、PDFへの書き心地は一番よいです。
吹奏楽のフルスコアを約A4の大きさながらも表示・書き込みできるのは感動モノです。
GoodNotes…私の活用法
・他から送られてきたPDFファイルの添削、修正
2.教務管理、児童の評価
iDoceo
今まで児童の評価を記録するいろいろなアプリを試してきましたが、2016年の現段階では「iDoceo」が最高のアプリです。使いきるのが大変なほど多機能で、日本での評価がまだないのには逆にびっくりです。簡単に言うと①日々の授業記録(録音・録画含む)、②座席表の作成、③座席表の状態での評価記録(ルーブリック評価も可能)、④児童名簿での累積された評価記録の管理・集計、⑤指名ルーレットの作成(!)などができます。このアプリが日本の教育現場に本格的に導入されたら、こういうアプリにウン十万円もの値段をつける日本の企業は壊滅するでしょう。何せ¥1,300ですから。唯一の欠点は英語版しかないところですが、辞書を引きながらでも使うに値するアプリです。このアプリを見つけた時、あまりの感動に何度も「へぇ!」を連発してしまいました。…というわけで、このアプリについては、改めて別に紹介します。
3.録音アプリ
授業中、iDoceoで評価をつけながら録音できるアプリを探したのですが、たぶんこのアプリが最も使い勝手が良いです。良い点としては①最新
iPadの目玉機能である、SplitView(アプリの2画面同時使用機能)に対応し、iDoceoを表示しながら使えること。②フォルダー機能があり、ファイルをクラスごとに分けることができ、任意のファイル名(3-1_160607など)を自動でつけられること。③録音のクオリティやファイル形式、録音レベルが調整できること、④
Appleの
クラウドサービス(
iCloud)に保存でき、他の端末(
iPhone)などと完全に同期できること、が挙げられます。これもいいですよ!
まずは普段iPadProで常用しているアプリを挙げてみました。次回は、iPadProを用いるにあたり考えた音楽室の
Wi-Fi環境について語ってみたいと思います。