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音故知新 on-ko-chi-shin

TAKAHIRO KONASHI official blog

「禊」(みそぎ)初体験

久しぶりに「神社」のお話です。
この夏は、大きな研修に2つ参加し、忙しい日々を送りました。1つは、教員免許状更新のための5日間の講習、そしてもう一つは、四十うん歳になったのに、何故か「初任者研修」です。
その「初任者研修」というのは、神社の「神職」(いわゆる神主)の初任神職講習会というものです。私は、2012年に父が宮司を務める、宮城・角田市に鎮座する住吉神社神職になりました。(前の記事を御覧ください)それから4年、お祭りの時だけ奉仕する、いわば「にわか神主」を続けているわけですが、私の奉仕する神社を所管する「宮城県神社庁」では、就任して5年以内に「初任者研修」を受講することを奨励しており、今年受講することになったわけです。
 
受講会場の竹駒神社(宮城県岩沼市

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神主の初任者研修ってどんなことをするの?修行??とお思いの方もいるかと思いますが、半分は昔ながらの「修行」っぽいこと、そして、半分は現代的な大学の講義のようなことをします。修行は主に朝夕の拝礼や、祭式の練習など、そして、講義では県内で活躍される神社の神職さんのお話しを聞き、神社を運営するための実務について学びます。その中でも、自分にとって一番衝撃的だったのは、(神社界の一員としては恥ずかしいのですが)この歳で初めて「禊」(みそぎ)を経験したことです。
 

「禊」これぞ、ザ・修行

 
「禊」と聴くと、滝の水に打たれたり、海にザブザブ入って行ったりする、しかも白鉢巻と褌(ふんどし)一丁で、というイメージがあると思いますが、…まさにそのままです…。今回私の場合は、滝や海ではありませんでしたが、褌一丁で水をかぶるのは一緒でした。私が講習を受けたのは、宮城県内でも特に大きな神社の一つなのですが、そういう神社には必ず「禊場」なるものがあり、そこで禊を行います。
 
↓竹駒神社の禊場

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水をかぶる、とはいっても、禊を始めていきなり水をかぶるのではありません。今と同様、体を水にならすための「準備体操」のようなものがあります。それは、おそらく禊が海辺で多く行われたことに由来するのでしょうか、「エィ、イェ!」とか「エィ、ホッ!」とかかけ声を掛け合いながら、舟をオールで漕ぐようなしぐさをしながら、腕を動かします。はじめは何だこりゃ、と思ったのですが、それをひたすら続けるのです。3分もすると、程よく体が暖かくなっており、水をかぶっても大丈夫な感じになります。そこから、水をかぶり、体を禊ぐ儀式に入るのです。
禊をやる、と聞いて、最初は「恥ずかしいなぁ」と思いました。褌一丁の姿を人前に晒す、など今までしたこともないからです。しかし、集まっている人は皆同じ境遇。見学している人などいません。あっという間に雰囲気に慣れて、せっせと水をかけている自分がいました。
 

確かに清々しい感じが…しかし…

 

研修期間中の毎朝6時ぐらいから、3回禊を行ったのですが、体験してみて感じたことは、確かに禊をしたことによって、体が軽く、清々しく感じられるようになった、ということです。おそらくいろいろなモノが体の中に溜まっていて、それらが禊によって落とされたことでそう感じたのでしょうか。(恥ずかしい思いをしてやった、ということもあるので、体にそう言い聞かせているだけなのかもしれませんが…)いずれにせよ、終わった後、妙に健康的になった感じがしたことは確かです。が、しかし…

 

これは、絶対「冬」にはやりたくない。

 

そう思う私は、まだまだ修行が足りないのでした…。

 

この初任者研修でたくさんの宮城県神職さんとお知り合いになれたことは大きな収穫でもありました。いつか宮城に帰る日が来るのか…今はまだ考えないことにしております…。

 

 

次世代の音楽の授業を模索して③…タブレットを使った鑑賞「木星」の授業の創造その2

鑑賞の授業に大切なものの欠落

 
前回の授業計画に大きく欠けていたもの、それは、原曲の鑑賞を通して、作曲者の思いや願い、意図にせまるという、鑑賞の授業の王道を踏み外している、という点でした。確かに、先の授業計画では、様々にアレンジされた木星の良さに対し、活発な意見交換が行われると思います。しかし、「比べてこれがよかったね」で終わってしまうのでは、作曲者であるホルストの思いや意図を、原曲中にまったく見出さないまま授業が終わってしまうことになります。これでは、鑑賞の授業としては、不十分であると言わざるを得ませんでした。
 

タブレットを用いた新たな授業展開の模索

 
この課題に頭を抱えている時、御指導を頂いている熱田庫康先生から、こんな提案を投げかけられました。
「曲をパズルのようにして、児童が組み立てていくことがタブレットでできないだろうか?」
木星」は3部形式の音楽であり、AーBーAのAにあたる部分はさらに第1主題、第2主題、第3主題に分かれています。そして第4主題にあたるBの部分が、前の計画で取り上げた「究極のメロディーM」になるわけですが、それらをブロックのように分け、それを組み立てていくことを通して、「究極のメロディー」を目立たせたいホルストの意図にせまれないだろうか、とおっしゃるのです。
これには、最初さらに頭を抱えました。これを実現するには、おそらく特殊なアプリを使用する必要がありますが、前述したように、学校のタブレットでは新たにアプリを入れることができず、また、これが可能となるようなWebページを作成するには、html5などの特殊な技術が必要でした。これを実現するには…もう奥の手を使うしかありませんでした。
 

iPadのアプリ探し→「ロイロノート」発見!

 
「音源を場面ごとに分割し、それをブロックのようにならべ、曲を再構成する…」そんなことがタブレットでできるとしたら、iPadのアプリでしか考えられない…そう考え、音楽再生系、プレゼンテーション系、マインドマップ系など、様々なアプリを探し回りました。そして見つけ出したのが、「ロイロノート」という授業支援アプリでした。
ロイロノート

ロイロノート

  • LoiLo inc
  • 教育
  • ¥600

 「ロイロノート」はもともと、児童生徒が自分たちでプレゼンテーションをするために作られた、いわばPowerpointの子ども版のようなアプリです。1枚1枚のカードに字や、絵、写真、映像、音声を貼り付け、それらを矢印でつなぎ合わせて、順番に再生していく、というものです。この機能を活用し、1枚1枚のカードに「木星」のそれぞれの主題を貼り付け、適当にア〜カという文字を付けて配置し、児童に「究極のメロデイーM」が最も輝くためにホルストが考えた演奏順序を自由に想像して並べてもらおうというのです。

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iPadアプリ「ロイロノート」を使った「木星」授業計画

 
そして、新た考えた授業計画はこうです。
 
(1)6つの各主題ア〜カをタブレットを使い、自分のペースでじっくり聴く。
(2)どのような演奏順序が最適か、ア〜カの並び順を個人で考える。(Windowsタブレットを1人1台使用、個人聴取)
(3)どのような演奏順序が最適か、並び順をグループで考える。(iPadの「ロイロノート」をグループで使用、グループ毎に聴取)
(4)グループごとに考えた演奏順序を理由とともに発表し、考えを学級全体で共有する。
(5)原曲を鑑賞し、ホルストの意図を知る。
(6)自分たちが考えた演奏順序との相違に触れながら、ホルストの意図にふれて思ったことを個人でまとめる。
 
この計画でも、全体の流れの中で、協調学習に似た学習展開を構成することができました。前回計画した様々にアレンジされた木星を聴く学習活動は、「究極のメロディーMのヒミツにせまる」ための導入には最適なので、3時間中の1時間目に実施することとし、2〜3時間目にこの学習計画を実施することにしました。
 

授業実現のために…iPadをかき集める

 
この学習計画を実現するためには、少なくとも6台(4〜5人に1台)のiPadが必要でした。そのために我が家のiPadすべてをかき集め、プラス☓☓して(ご想像におまかせします)何とか6台そろえることができました。(研究に犠牲はつきもので…)
 

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さて、授業を実施しての児童の反応やいかに…。次回お楽しみに。

次世代の音楽の授業を模索して②…タブレットを使った鑑賞「木星」の授業の創造その1

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音楽の授業で「音楽活動」にタブレットを活かせる可能性は…

 
タブレットが導入されたものの、現状の本校の環境では「音楽活動」そのものに使えるソフトはあまりないことがわかりました。(作曲者のことをネットで調べる、録音や録画をして演奏に生かす…などは可能でしょうが、それらは道具としての活用であって、「音楽活動」そのものに使えるわけではありません。)
しかし、それで諦めてしまっては、せっかくタブレットを使う環境があるのにもったいない…、というわけで、本格的な音楽活動に本校のタブレットが活用できないか、考えてみました。
 

鑑賞の授業研究に課した2つの「課題」

 
今回、授業を計画するにあたり、ある2つの課題を自分自身に課していました。それは、「鑑賞領域の学習活動でいかに協働的な学びを実現するか」そして、「鑑賞の授業でアクティブ・ラーニングを実現するために、どのようにICT機器を活用するか」というものでした。
鑑賞の活動の中で重要なことは、いかに「鑑賞する」という音楽活動の中で、感覚的な気持ちの良さを味わいながら、作曲者あるいは作詞者の意図に思いや願い、意図にせまり、音楽を形づくっている要素が操作された根拠を自分なりに見つけ、作品の価値を見出していけるかです。人によって感じ方が違う鑑賞の活動で、いかに協働的な学びを生み出すか、そしてICT機器をどう絡ませるか、最初は検討もつきませんでしたが、ある文献との出会いで「これだ!」とひらめきました。それは、千葉大学の金本正武先生たちのグループが2006年に発表した論文に掲載されていた、「木星」の中間部の様々な演奏を聴き、一番心に響いた演奏を宣伝し合う、という活動でした。
 

「鑑賞」の協働的な活動にタブレットの活用を絡ませる

 
今までの鑑賞の授業では、「聴く活動」を行う最中は、どうしても一斉授業的な形式を取らざるを得ませんでした。児童は限られた時間や空間の中で、同じ時間に、同じ演奏を聴いて、自分の考えをまとめる必要がありました。金本先生達のグループの研究でも、そこは全員で最初から最後まで聴くしかなく、だいぶ時間を費やしたようです。それが、タブレットを活用することによって、特に心に響いたところを繰り返しじっくりと聴いたり、時間によって曲を途中で飛ばしたりすることが、個人ベースでいとも簡単に(1タップで!)できるようになったのです。これを元に作成した授業プランが次のようなものでした。
 
  1. 世の中の多くの人の心を惹き付ける、究極のメロディー「M」(まだ題名は伏せておく)の紹介
  2. 様々な楽器(声)で演奏された究極のメロディーをタブレットで8つ聴く。
  3. 自分の心に響いた演奏を1つ選び、その理由を[共通事項]と結びつけて考える。(個人による考えのまとめ)
  4. 同じ演奏を選んだ者同士が集まり、なぜ良いのか、アピール点について話し合う(話し合い活動)
  5. 学級全体で、自分たちが選んだ演奏のコマーシャルをする。(学級での意見共有)
  6. もう一度、自分が選んだ理由を考え直してみる。(個へ戻る)
 
この学習計画では、3〜6の活動が、個からグループ、グループから全体、そして最後は再び個へ、という協調学習のような流れをとっており、鑑賞の授業でも十分アクティブラーニングを達成することができると考えられます。また、2,3,4では、タブレットを使い、個人やグループで楽曲を自分(たち)のペースで聴き、思考することが可能になります。しかし…機能が限られたタブレットでどのように児童が自由に曲を選び、聴くことを可能にするか…これを実現するには次の方法しかありませんでした。
 

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授業用のホームページを作成する

 
タブレットにはソフトこそ入りませんが、書類を既存のソフトで読み出すことは可能です。ならば、インターネットエクスプローラーなどで見ることができる、授業用の「Webページ」を自分で作成し、それに音源ファイルをリンクさせて、再生できるようにしてしまえばよい、と考えたのです。そして作ったWebページは下のようなものでした。
 

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演奏①、演奏②…と書いてある青い字の部分をクリックすると、音源が聴ける仕組みです。このページは、特別なソフトを使って作成したのではなく、使ったのはごく普通の「Word」です。ワードで普通に作った文書を保存する際に「Webページとして保存」を選べば、簡単にインターネットエクスプローラーなどのブラウザソフトで見ることができる「htmlファイル」を作成することができるのです。先ほどの「演奏①、②…」のリンク先もワード上で指定することもでき、同じフォルダー内に音源ファイルを入れておけば、字をタッチした時に、リンク先の音源を自動的に再生できます。
このhtmlファイルのショートカットをタブレットのデスクトップにおけば、そのショートカットをタップしただけで、すぐに学習に取り掛かることができる、というわけです。
また、この方法では、1つのフォルダにホームページで使用するhtmlファイル、音源ファイルをまとめることで、そのフォルダーごとコピーすれば、どのタブレットでも起動することができ、授業用のホームページを開き、音源を聴くことができます。タブレット1台ごとコピーしなければならない、という手間はかかりますが、タブレット内にファイルがあるということで、確実に音源を再生することができるのです。
 
 
この学習計画で行ける!と思ったのですが、この計画には大きな欠点がありました。この続きはまた次回に!
 
 
 

音楽之友社「教育音楽」Facebookページで紹介されました。

音楽之友社の雑誌「教育音楽小学版」の2016年12月号において、ICT機器活用の特集を組むということで、勤務校での取り組みについて先日取材を受けました。学校教育のICT化が進む中で、音楽の授業もその流れに逆らうわけにはいきません。何ができるのか、何が変わるのか…模索を続けていきます。

 

次世代の音楽の授業を模索して①…タブレットが学校にやってきた

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この夏、私の勤務校にも40台のタブレットPCが入りました。児童が1人1台、タブレットを使いながら行う授業が可能になったのです。タブレットは、タッチパネルで児童でも直感的に操作できる点や、コンピューター室を飛び出し、教室や特別教室でも使うことできるという点で、学校教育現場での新たな教育効果が期待されています。私も早速、音楽の授業で…と使い方を考えてみたのですが……現状では学校ならではの制約がまだまだ多く、授業にたどり着くまでにだいぶ苦労しました…。まずは音楽の授業でタブレットを活用するに至るまでの苦難についてお話したいと思います。
 

学校に来たタブレットは「Windowsタブレット

 
学校に来たのは、いわゆるWindowsタブレットと呼ばれる、現在のWindowsパソコンで主流になってきたものです。これは、アップル社から出たタブレットiPad」の大ヒットを受け、Microsoft社が、今まで使っていたWindowsのソフトが使えるように互換性を保たせながら、キーボードと本体を分離させ、タブレットとして活用することを可能にしたものです。しかし、美味しいとこ取りをしようとしたばかりに、どうしても使い勝手が悪くなってしまっているのです。
一番困ったのは、インターフェイス(表示されている部分)が美しくなく、字が小さくて見にくい、ということです。10インチにも満たないディスプレイ上で3ミリ以下の文字をクリックしなければならないのは、とてもイライラが溜まります。実際児童は間違った部分を多くクリックして、教師が修正するのに余計に時間を使うことになってしまいます。タッチペンが付属しているのですが、反応が悪く、使い勝手がよくありません。まあ、これは我慢すれば何とかなる問題ですが…。
 

使いたい「ソフト」が使えない。本体に教材を保存しておけない。

 
学校に配布されるPCはライセンスの関係で、使えるソフトが非常に限られています。主に主要5教科での活用を想定しているので、学校での使用を想定した「統合ソフト」と呼ばれるものが中心で、教科に特化したソフトまでは予算的に入れてもらえないのが現状です。
また、これは自治体が管理するものであるがゆえ致し方ないことなのですが、教師が勝手にタブレットにソフトをインストールすることはできません。(使いたいソフトがある時は、教育委員会許可申請をし、受理されてICインストラクターがインストールしてくれるまで使えません。そもそもフリーソフトではなかなか許可がおりません。)あらかじめ長期的な視点に立ってタブレットを使用する授業を設定し、使用可能なソフトを決めておかなければならない、ということで、教師にとってはこの点でも非常に使い勝手が悪いです。
また、セキュリティのためとはいえ、教師にとって非常に悩ましいのは「瞬快」という、タブレットが起動するたびに初期設定に戻す、というソフトが組み込まれていることです。これによってマイドキュメント等に書類や画像を置いておくことができなくなるため、教師がいちいちタブレットを起動させた後に、ファイルを本体にコピーしなければならないのです。ネットワーク上のサーバーに保存することは可能ですが、音声や映像ファイルなどの大きなファイルは、クラス全員が一斉に再生するには、インフラがまだ十分その負荷に耐えられる状態になっていないのです。
 

結局、日本のICT教育が進まないのは「大人の都合…」

 
昨年、佐賀県武雄市が、先行実践研究校でiPadを使い成果を挙げながら、児童生徒全員に配られたのは結局Androidタブレットの安いもので、故障が多発し授業の使用に耐えられず現場が混乱したことは記憶に新しいところです。結局、日本の教育の世界でも予算や利権が絡み、本来子どもたちにとって有用なものが配られにくいのが現状なのです。私が勤務する学校の市町村は、教育に対する予算のあて方は県内でもトップクラスに素晴らしい、と思っています。しかしながら、ICT教育に関連する予算の使い方は、選定されている機材を見るにつけ、十分子どもたちの側に立った選び方がされてないな、と感じざるを得ません。また、セキュリティをしっかりすることは大事なことですが、それが原因で、ただでさえ忙しい先生たちを、「どうせ学校のパソコンではできないから…」と授業でのICT機器活用から遠ざけているのも事実です。私たち大人には、さらに変化の加速する社会に生きる子どもたちにとって本当に必要なものは何なのか、そしてそれらをどう柔軟に活用していくのか、斬新な発想と先見の明をもつことが求められているのです。
 
次回は「それでも何とか指導案と教材を作った」お話しです。
 
 

すべての景色を記録する。リコー・THETA(シータ)レビュー

ノートパソコンやスマートフォンは、様々なメディア(音楽、文書、画像、映像…)をいつでも持ち歩ける手軽さをもたらしてくれました。そして、スキャナーとクラウドサービスのevernote(エバーノート)は、紙の書類でもパソコンやスマートフォンでいつでも見ることを可能にしてくれました。そして次は…目に入った風景のすべてを記録しておきたい…そんなさらなる欲張りの願いを叶えてくれるアイテムをご紹介します。
 

360度を記録するカメラ、リコー・THETA(シータ)S

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このカメラは何とも不思議な形をしています。前と後ろにレンズが1つずつ。ファインダーなどはなく、ただシャッターボタンが前面に配置されているだけで、何ともシンプルです。さて、このカメラで撮影すると、こんな絵が撮れます。
(画像を指(マウス)でタッチ(クリック)しながらグリグリすると見たい方向に動きます)
↓先日訪れた神津島の海岸 
Post from RICOH THETA. - Spherical Image - RICOH THETA
 
前後それぞれのレンズは「魚眼レンズ」という種類のレンズで、それが前後にあることで、360°すべての方向を一度に1つのファイルに記録してしまおうというのです。何と欲張りなカメラ!!
このカメラは、その場のあらゆる方向を一度に画像、もしくは映像として保存できます。そして、iPhoneなどのスマートフォンやパソコンの専用ソフトを使い、それらを指やマウス等を使って、グリグリと回して見ることができます。また、クラウドサービスのTHETA360というサイトに画像や映像をアップロードすると、このブログのようにインターネットを通して仲間と画像や映像を共有できます。そして、アプリから最近VRに対応したYouTubeに直接投稿することも可能です。
 

利用の可能性は無限大。

このカメラはあらゆるシーンでの活用が考えられます。すぐ思いつくのは、家族や友人との思い出を記録するということでしょう。一方向しか写らない通常のカメラと違って、あらゆる角度を見ることができると、その時の記憶をより鮮明に思い出すことができます。
こんな風に↓(RICOHのサンプルページより)
Birthday Party in Japan - Spherical Image - RICOH THETA
 
次に考えられるのが、ホールなどの建物の構造を記録する時に活用しようというものです。ホールなどのステージは、普通のカメラだとどうしても一部の様子しか記録することが出来ず、会場の雰囲気をうまく伝えることができません。しかしこのカメラを使うことで、まるでそのホールにいるかのように、臨場感たっぷりにすべての方向の様子を伝えることができるのです。実際に建築関係のお仕事をされている方で活用している人がたくさんいるようです。
↓音楽室を撮ってみました!!(少し拡大してグリグリしてみてください)
Post from RICOH THETA. - Spherical Image - RICOH THETA
 
そして、私の場合、最大の活用目的は風景を撮ること。思い出の場所の景色のすべてを記録しておきたい…その願いを叶えるべく、この夏出かける様々な場所の景色を、このカメラでおさめてきたいと思います。
↓田舎の夕暮れ
Post from RICOH THETA. - Spherical Image - RICOH THETA
 

 学校での活用シーンは?

これまた未知数ですが、注目すべきはこのカメラが「VRカメラ」とも呼ばれ、記録した画像、映像が、今年が世間に広まる元年だと言われている「VR(ヴァーチャルリアリティ)メガネ」に対応している、ということです。この「VRメガネ」というのは、このメガネを装着することによって、まるでその場所にいるように360°を見渡せるようになる、というものです。このVRメガネ、スマートフォンを装着してVRを作り出す簡易的なものなら、アマゾンなどですでに¥1,500程度から購入することができます。
↓VRメガネ

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学校では、理科の星空の観察や、社会科で世界遺産などを実際にそこにいるような感覚で眺める、また、世界のどこかの小学校と360°見渡しながら交流、などということも可能となってくるでしょう。音楽では、音楽室にいながらオーケストラの指揮をしたり、演奏者となってプロと共演、などということもできると思います。
 

短所は…自分が映ること。

あえてこのカメラの短所をあげるとすれば、360度撮影できるがゆえに、撮影している自分が映ってしまうということでしょうか…。(意外と恥ずかしい)まぁこれは、三脚などでTHETAを固定し、スマートフォンをリモコンにして撮影すればいいことですが、面倒といえば面倒。持ち方などを工夫したり、「自撮り棒」を活用したりして、自分が映り込むのを最大限に小さくするほかありません。
 

未来を感じるカメラ

このカメラはハード、ソフトともに正直まだ開発途上な部分が多いです。しかしメーカー各社はこぞってこの手のVRカメラの開発を進めており、今後ますます開発、普及が進むでしょう。360度すべての風景を記録し、目の前にあらゆる風景を映し出す…こんなドラえもんの道具のような世界は、もう現実となりつつあります。今後このカメラを使用した実践ができたら、また報告したいと思います。
 

iPadProレビュー。音楽の授業に何をもたらすか②…活用アプリその1

iPadPro(12.9インチ…でかい方)を授業で活用し始めて4ヶ月。だいぶ授業での使い方が見えてきました。…というより、4月からは授業でのマスト・アイテムになっています。(先日の協調学習の授業でも大活躍しました。)このデカiPadをどのように音楽の授業で活かせるのか、使っているアプリを中心にご紹介します。
 

1.教材、楽譜提示

これには2通りの使い方があると思います。一つは教師がピアノ上や譜面台上で使う場合、そしてもう一つは、iPadの画面をテレビに転送し、児童に見せて活用する場合です。様々なアプリを検証してみたのですが、現段階では次の二つのアプリが使いやすいことがわかりました。
 

http://is1.mzstatic.com/image/thumb/Purple69/v4/c0/3f/59/c03f5994-3dc0-f6ac-1ee4-1d770fd8184c/source/60x60bb.jpg  GoodReader4  

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このアプリは、基本はPDFを表示させるアプリなのですが、あまりに高機能ゆえにiosのファイル管理アプリ、と評されるまでになりました。iPad内のファイルをパソコンのマイフォルダのような感覚で管理することができます。このアプリを選んだ最大のポイントは、①PDFへの書き込みができる。②iPadを横向きに置いた場合に2ページ同時に表示することができ、なおかつ、表紙を1ページで表示し、2枚目以降で2ページ同時表示ができる、という点です。他には、DropboxやOneDriveといったクラウドサービスとも容易に連携できるなどの利点もあります。操作がすべて「英語」であることと、PDFへのApplePencilでの書き込み精度があまり良くない、といった弱点もありますが、総合的には現状これが一番のようです。

 
GoodReader…私の活用法
・ピアノ上での教科書、楽譜の表示
・ピアノ上の教科書や楽譜を大型テレビに転送。ApplrPencilで楽譜などに書き込み
・書類、楽譜、映像ファイルの管理
GoodReader - PDF Reader, Annotator and File Manager

GoodReader - PDF Reader, Annotator and File Manager

  • Good.iWare
  • 仕事効率化
  • ¥600

  

http://is5.mzstatic.com/image/thumb/Purple20/v4/6b/d2/20/6bd22013-c1f4-4124-0c27-11c48a274f91/source/60x60bb.jpg GoodNotes

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このアプリは、PDFに注釈などの書き込みやメモを残すためのアプリです。現段階においては、ApplePencilとの相性はこのアプリが最高で、PDFへの書き心地は一番よいです。吹奏楽のフルスコアを約A4の大きさながらも表示・書き込みできるのは感動モノです。
 
GoodNotes…私の活用法
吹奏楽指導でのフルスコアの表示、書き込み。
・他から送られてきたPDFファイルの添削、修正
GoodNotes 4 - メモ&PDF

GoodNotes 4 - メモ&PDF

  • Time Base Technology Limited
  • 仕事効率化
  • ¥960

 

2.教務管理、児童の評価

 
http://is5.mzstatic.com/image/thumb/Purple20/v4/05/93/ae/0593ae91-1267-bd63-ed55-0f823645ec44/source/60x60bb.jpg  iDoceo

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今まで児童の評価を記録するいろいろなアプリを試してきましたが、2016年の現段階では「iDoceo」が最高のアプリです。使いきるのが大変なほど多機能で、日本での評価がまだないのには逆にびっくりです。簡単に言うと①日々の授業記録(録音・録画含む)、②座席表の作成、③座席表の状態での評価記録(ルーブリック評価も可能)、④児童名簿での累積された評価記録の管理・集計、⑤指名ルーレットの作成(!)などができます。このアプリが日本の教育現場に本格的に導入されたら、こういうアプリにウン十万円もの値段をつける日本の企業は壊滅するでしょう。何せ¥1,300ですから。唯一の欠点は英語版しかないところですが、辞書を引きながらでも使うに値するアプリです。このアプリを見つけた時、あまりの感動に何度も「へぇ!」を連発してしまいました。…というわけで、このアプリについては、改めて別に紹介します。

3.録音アプリ

 
http://is2.mzstatic.com/image/thumb/Purple20/v4/2d/80/dc/2d80dc9f-7c0a-db25-4d2f-5bc35d23ca9b/source/60x60bb.jpg  Audioholic ボイスレコーダー・オーディオツール
 
授業中、iDoceoで評価をつけながら録音できるアプリを探したのですが、たぶんこのアプリが最も使い勝手が良いです。良い点としては①最新iPadの目玉機能である、SplitView(アプリの2画面同時使用機能)に対応し、iDoceoを表示しながら使えること。②フォルダー機能があり、ファイルをクラスごとに分けることができ、任意のファイル名(3-1_160607など)を自動でつけられること。③録音のクオリティやファイル形式、録音レベルが調整できること、④Appleクラウドサービス(iCloud)に保存でき、他の端末(iPhone)などと完全に同期できること、が挙げられます。これもいいですよ!
Audioholic  ボイスレコーダーやオーディオツール

Audioholic ボイスレコーダーやオーディオツール

  • iDoceo Labs Ltd.
  • ユーティリティ
  • ¥240

 

まずは普段iPadProで常用しているアプリを挙げてみました。次回は、iPadProを用いるにあたり考えた音楽室のWi-Fi環境について語ってみたいと思います。